연구모임 아프-꼼

「人文－裝置(dispositif) を「発明」しよう」第一回座談会概要

流れの再構築と逆装置的アポリア

日時：2015年2月27日

1．非/正規として立っている場

：女性、マイノリティー学問分野、外国人研究者、地方研究者

座談は「自己紹介」から始まる。この時「自分を紹介すること」は事実上「自分が立っている場」についての発話であり、不安定に動いてきた「履歴」についてのことでしかありえない。特任助教、教務補助、専任研究員、常勤研究員など、大学はしきりに「置かれる場」の名を増やし細分化するが、これは事実上研究者が立っている場をより狭めていくに過ぎない。こうして狭まっていく一方の非/正規の場は、その内部において再びジェンダー、専攻、国籍、出身により一層細密に分けられ線引きされる。お互いが置かれた場が見えないほど細かく線引きされていく状況の下で、お互いが非/正規の場によって継いで来た「履歴」に耳を傾け共有することは、一方で線引きを越えて再び「共通するもの」を手繰っていく過程であるとも言えるだろう。

2．仲間関係と労働者ネットワーク

：不/可能な非正規職の関係性

大学内において研究者たちが「共通するもの」を徐々に喪失していくということは、繰り返して言うが、「関係」を構築できる可能性を失っていくということでもある。共通するものをもっている人びとは指し「仲間」と呼ぶのであれば、非正規職に「仲間」が存在するのか、という質問は結局彼(女)らが構築できる「連帯」の可能性を問うことである。こうした点から日本の非正規職講師労組は、各大学別の問題として分離されやすい非正規職を「労働者」という名で、同じ地域の問題として束ねる場となった(古川)。しかし非正規職講師たちが労働者という名で団結するほど、彼(女)らを「教育者」でない「教育サービス労働者」へと回収してしまおうとする圧迫が加えられる(権明娥) 。したがって非正規職講師と学生との間の「関係」が回復される地点は、以前と同じ師弟関係を回復することではなく、かえって講義時間内においては平等な学生労働者と講師労働者として出会っていることを通して可能となるのではないかという声が存在する。しかし私たちが「研究労働者」や「非正規職講師労働者」として手をつなぐには、彼(女)らの間に依然としてあまりに多くの壁が横たわっている。大学内において講義を行う人と、外部で講義を行う人との間、また、家庭教師ができる「学閥」ヒエラルキーをもっている研究者と「マクドナルド」でアルバイトをしている研究者との間には、「同じ非正規職労働者」という名で一つに括り難い間隙が存在する(許允)。またもう一方「研究者仲間」についていえば、それもまた「大型プロジェクト」というシステム内では「研究者雇い主」と「研究者助教」、「非定年トラック教授」などとにバラバラに分離されてしまう。したがって非正規職、労働者、研究者、講師といった数多くの名称のうち、どこにも完全に所属できない彼(女)らの関係はそれこそ可能でありながらも再び不可能となるもの、といえるだろう。

3．研究テーマが非/正規を分かつのか？

：少数化される専攻分野、あるいはグローバル時代の実用主義

研究者たちが数多い階級と立場へと破片化されているにもかかわらず、「研究をする人」というアイデンティティーだけは依然として「共通するもの」として残っているのではないかという問が可能な場合もある。しかし実情は研究という場のなかでも数多い階層が存在する。フェミニズム―ジェンダー研究が人文学研究の場のなかでは依然として周辺部に存在し、「制度批判」研究はその占める場を失いつつある。こうした状況の下で「研究」はかえって共通するものの基盤でなく、足かせとなってしまうのが常である(権明娥)。また一方で、これは人文学自体が周辺部的なものとなっていく現象の一つの断片ではないかと問われもする。また人文学が「グローバル人材養成」のための「英語教育機関」へと転落する事態の下で人文学研究者たちはかえって「ナショナル」な城壁内に置かれ、連帯を喪失していく(古川)。

4．オルターナティヴかアウトソーシングか？

：大学の外の人文空間のジレンマ

大学内で数多くの限界にぶつかるのは、その不/可能性を新たな可能性の「発明」により専有しようとする力をも生みだす。いろいろな「オルターナティヴ」な人文学空間が作られつつあるのはその突破の証拠である。ここでは、その専有と突破を「人文－裝置(dispositif) を「発明」しよう」という言葉で解決していこうと思った(孔任順)。その装置は多様な「オルターナティヴ人文学空間」だけではなく、授業料闘争といった「ストライキ」の瞬間しばらく顕現するものでもあった(権明娥)。しかし大学の外で行われる多様な実験がかえって「人文学アウトソーシング」の形態を構築するのではないのかという問いの前で「オルターナティヴ」という言葉はより尖鋭な政治性を要求することになる(古川)。そこには新しいシステムの構築が「資格証認証機関」の拡充に埋もれてしまうことにならないかという惧れもまた存在している。したがって私たちはこれをいかに個別の「機関」の問題ではない「諸装置が循環する生態系」として構成できるかを問わなければならない(権明娥)。

5．流れと力：逆裝置的アポリア

制度として大学の人文学崩壊にもかかわらず、社会的には人文学に対する欲求が高まるという奇異な現象が起きている。これに対し大方否定的な態度を見せているが、かえってそうした「大衆人文学講座ブーム」という自己啓発/自己満足的欲望のなかで人文－装置の原動力を掘り当てられるかを熟慮すべきではないだろうか。これは逆裝置的アポリアと呼ぶことができるだろう。このように大学の内部で死につつある人文学が大学の外では「ブーム」を引き起こしている現象の理由を求めれば、大学のブラック企業化やこれ以上急進的な理論を教えられない制度の限界(許允)を挙げることができるだろう。しかしこれに対し「大学が崩壊しているのだから、大学の外で集まる場所をつくればいいじゃないか」と問うことは、実は「内と外」という二分法的構図を再び繰り返すことになるのではないかという惧れをもたせる。したがって「オルターナティヴ」という名で大学の内と外を厳格に分かつ、その「間」に分け入るときに私たちはまた異なる生存の可能性を「発明」することになる(権明娥)。

5. 흐름과 힘: 역장치적 아포리아

제도로서 대학 인문학의 붕괴에도 불구하고 사회적으로는 인문학에 대한 소구력이 높아지는 기이한 현상이 일어나고 있다. 대체로 이에 대한 불편한 시각을 보내고 있지만, 오히려 그러한 ‘대중인문학 강좌 붐’이라는 자기계발/자기만족적 욕망 안에서 인문 장치의 원동력을 캐어낼 수 있는가를 고민해야만 하지 않을까. 이를 역장치적 아포리아라고 부를 수 있을 것이다.(윤인로) 이처럼 대학 내부에서 죽어가는 인문학이 대학 바깥에서는 ‘붐’을 일으키는 현상의 이유를 찾자면, 대학의 블랙기업화(공임순)나 더 이상 급진적인 이론을 가르칠 수 없는 제도의 한계(허윤)를 들 수 있겠다. 그러나 이를 두고 ‘대학이 붕괴하고 있으니 대학 바깥에서 모일 장소를 만들면 되지 않겠느냐’고 질문하는 것은 실상 ‘안과 밖’이라는 이분법적 구도를 다시 반복하게 할 우려를 낳는다. 하여 ‘대안’이라는 이름으로 대학의 안과 밖을 엄중히 나누는 그 ‘사이’를 비집고 들어갈 때에, 우리는 또 다른 생존의 가능성을 발명하게 된다.(권명아)

6．発明と原材料(materials)あるいは歴史

大学の内と外という二者択一より大事なことは、その「間」で人文－装置を「発明」(権明娥)することである。それは「創造」ではなく、既にあるものから変容・専有し、リズムと言語を再活性化することに近いものだろう。何もないものから出発せよと要求することは、まさにイデオロギー的な反動政治の原点への回帰と似ている。そうした点から大学の出現に内在していた二つのモデルは「発明」の重要な資料として使用できる(金萬錫)。言い換えれば、歴史を通して築き上げてきたものを何もかも捨てるものではない、発明のための元肥として活用することのみが、何も得られなかったというイメージの幻滅から抜け出し、既に与えられたものを異なるものとして「発明」できる方式が生まれることであることは改めて言うまでもない。そこを経過しないとき、韓日関係において努力して「発明」してきた関係様相は憎悪とへイトスピーチに化してしまうだろう(金萬錫)。

7．過剰と過少の悲喜劇

今日制度としての人文学と外部との間での発明に至るまでには多様で複雑な諸問題があるのだが、研究者の生涯史的周期も深刻な問題となっている。非正規職講師たちはお見合いして結婚出来ないという話(金泰植)は、単につまらない話として聞き流すことができなくなった。女性研究者の場合は高学歴に対するヘイトスピーチ(小田原)まで行われている現状である。こうした不安定さは限りなく自らを啓発していかねばならないという自責の念と、にもかかわらず自らの研究テーマが大衆の要求と合致しないことにより「淘汰」されるのではないかという萎縮した防御を生んでいる。こうした状況において研究者たちの生はきわめて「過剰」となるか、防御的に「過少」となる。それに加えて大学内での講座より予備校での授業のほうが楽しかったという日本の学生たちの証言(宋連玉)は示唆するところが極めて大きい。大学の外でなされる大規模な人文学講座に考察すべき部分が明らかにあるだろうし、大学内での一定の変化もまた熟慮するべき状況(宋連玉)に至ったことは明らかな事実だと思われる。

翻訳：田島哲夫

번역: 타지마 테츠오

＊参加者のプロフィル

孔任順（コンインスン/座長）: 西江大學校、現代小説専門、著作関係は『スキャンダルと反共國家主義』、『植民地時代の野談の娛樂性とプロパガンダ』外

権明娥（クォンミョンア/司会）:　東亜大学教授、ファシズム、ジェンダー政治専門、著作関係は『淫乱と革命』、『無限に政治的な寂しさ』、『歴史的ファシズム』

許允（ホ　ユン）: 梨花女子大学時間講師、現代韓国小説専門、著作関係は「1950年代の韓国小説の男性ジェンダー硏究」、「1970年代の女子敎養の発見と転化」、「朴正煕レジームのガバマンタリティーと女子労動者の主体化 」

金萬錫(キム マンソク/企画/aff-com 來人comer): 韓國海洋大學校 時間講師、韓國近代詩専門、 著作関係は『屋上の政治』外

古川高子(フルカワ　タカコ):東京外国語大学特任助教、ヨーロッパ史、特にハプスブルク・オーストリア史専門、 著作関係は 「新知識人よ、連帯せよ」外

小田原琳（オダワラ　リン）：大学講師、イタリア近現代史、ジェンダー研究専門、日本と世界の対抗的社会運動に関心がある。

柳忠熙（リュウ　チュンヒ）：東京大学東洋文化研究所・特任研究員、韓国学・比較文学・比較思想専門、著作関係は「近代東アジアの辞書学と朝鮮知識人の英語リテラシー19世紀末の尹致昊の英語学習を中心に」、 「漢詩文で〈再現〉された西洋―『海天秋帆』『海天春帆小集』『環璆唫艸』と理想郷の修辞」、 「開化期朝鮮の民会活動と「議会通用規則」――「議会通用規則」（1898）の流通と翻訳の様相を中心に」外

金泰植(キム　テシク):獨協大学、聖心女子大学ほか非常勤講師、社会学専門、著作関係は「在日朝鮮人政治犯と朴正煕政権におけるヘゲモニーの危機」外

宋連玉（ソン　ヨノク）:青山学院大学教授、朝鮮近現代史・ジェンダー史・日本近現代ジェンダー史専門、著作関係は『脱帝国のフェミニズムを求めて―朝鮮女性と植民地主義』外

張秀熙(ジャン･ スヒ/企画/aff-com 來人comer/｢風の研究者｣の編集委員):東亜大学時間講師、韓国近･現代文学専門、特に文学に現れた日本軍慰安婦について勉強している。 著作関係は「戦争が重なる体」、「シングルが溢れる新世界」外

申賢娥(シン･ヒョナ/通訳/aff-com 來人comer/｢風の研究者｣の編集委員)：東亜大学博士課程、 韓国近･現代文学専門、特に若者文化専門、著作関係は「世代論と青年談論で見た文学的文を書き物と主体性の変化」、｢消耗する魂が頼るの‘地面/紙面’」、「変態する恋と弾ける現実」

車嘉鍈(チャ･ガヨン/記録/aff-com 來人comer):東亜大学修士課程、 韓国近･現代文学専門、特にクイア・セクシュアリティを勉強している。著作関係は「変形物質シリーズ」

マイノリティ化から流れの再構築へ

：座談「人文-裝置(dispositif) を「発明」しよう」を始めるにあたって^[각주:1]

クォン ミョンア(権 明娥)

♣♣♣

二○一五年五月現在、政府の大学構造調整により、全国的に入学定員(四年制大学)が一万七千五四○名ほど減らされる予定である。このうち非首都圏の大学がその八五.四％を占め、首都圏の大学は一四.六％しか割り当てられていない。釜山地域にある十五の四年制大学の二○一七年度の入学定員は二○一四年度より二.八五三名ほど減らされる予定である。減少する定員数は今年度の慶星大学校の入学定員(二千九二○名)に近い数である。^[각주:2]いわゆる学齢人口の減少により大学の定員割れ事態に備えた大学の構造調整は地域の大学を犠牲にして進めれれてきた。結局大学の構造調整は根本的に地域差別と首都圏中心主義をいっそう加速するだけでなく、学閥主義と首都圏中心主義の密着関係をも深化させるのは明らかである。

国家機構により強制的に進められてきた大学の構造調整は、学閥ヒエラルキーと地域差別、また大学に投入された巨額の資本の利益を中心にして進められてきた。大学関係者たちは地域差別と学閥主義には沈黙しても、国家機構により強いられた構造調整に対しては「共通」した声を上げてはいる。しかし地域差別と学閥主義に沈黙する「共通」した声が、果たして共通のものとなりうるだろうか。構造調整への怒りと非難の声が強硬なのに、何か虚しさを感じさせるのは、こうした共通するものの欠如に起因している。しかし同時に大学の構造調整という事態は逆説的に大学あるいは大学制度のなかで実際にいかなる差別と還元不可能な差異が存在していたかをもろに目撃させることになった。そうなのだ。私たちは大学の構造調整という国家介入事態を通して国家の暴力性だけでなく、実は「私たち」のなかの差別と差異を目撃しなければならなかった。国家の暴力性と新自由主義体制の問題を指摘する論議が虚しく聞こえるのはまさにこうした内部的問題を回避しているからでもある。

そしてこうした内部的差別と差異は地域と首都圏という問題だけに限られない。今回の座談においてあらわれたように、ジェンダー、移住性^[각주:3]、専攻領域、制度としての学問の立ち位置の選択など、いっそう緻密な差異の線が大学と学問制度の内部を横断しつつ、差別/排除の線引きを行っている。もちろんジェンダー、地域、移住性と専攻領域などが全て差別の標識としてのみ働くのではない。また如何なる問題に対しても理論と知識が現実の全ての差異を扱うことはできない。そうした点から知識と理論は現実の細部を扱うのに限界をもっている。もちろん知識と理論は現実の細部にたどり着くための異なる方法をもっている。しかしその「ちがい」をしばしば忘却し、理論の全一的な力を誇示しかねないところが理論の陥穽でもある。知識の領域内において現場記述誌(ethnography)や座談会、インタビュー、フィールドワークといった現実の細部と差異を扱うための多様な方法論もまた模索されている。「座談」という名称を掲げているが、この企画は知識の方法では扱いにくい、ある現実の細部と差異に出会おうとする試みである。したがって対象に対する客観的な分析と総合的な判断を中心とする作文とは多少異なる形式を試みてみたい。

大学の構造調整や学問の危機に対し誰もが激昂し声高に語るが、実際会って「ともに」交わす話がない。各自自らの問題があまりに手にあまり最も難しい問題であるため、会っても自らの境遇について「我が身への悲観的」な愚痴だけをこぼして別れることになる。こうした話を長いこと交わした後、家に帰り、せずもがなの話をしてしまったようで自嘲的で憂鬱な状態に落ち込んでしまう経験を誰もがもっているだろう。そのため努めて言葉を惜しんだり沈黙するしかなく、私たちは誰もが自らの位置と経験について、その生の現実性について言葉を交わすことができない。残るのは恥ずかしさや恥辱、そして幻滅だけである。私たちは大学制度と学問の場において自らが置かれている位置と経験について語るとき、こうした形式の談話の慣習と情緒とを空回りさせるしかない。そのため会って我が身を悲観する言葉を交わし、その言葉と立場と情緒の現実性を再度、常に確認することが必要である。車座になって我が身を悲観し大学制度と学問の場での自らの身の処し方(身の置き所、あるいは subject positioning)を吐露しつつ、どうにかそこからある糸口が見出されるかもしれない。そしてこうした糸口をしかと握りしめ、私たちの幻滅と自嘲の流れを断ち切り、異なる流れへとともに流れ込んでいくだろう。

今回の座談においても論議されたように、この座談を大学の内と外という固定した境界ではなく、その間を流れる多様な流れと緻密な差異に出会い、探しに行く実験にしたいと思う。そうした実験を通して既存の大学制度を批判的に突破した大学の外の様々な実験を受け継ぎながらも、内と外の排他的な境界設定とはことなる方式で「オルターナティヴな制度」を構成することを目標にしたいと思う。

座談「人文－裝置(dispositif) を「発明」しよう」はそうした場になってほしい。すでに一度失敗し、二度目にしてどうにか言葉を汲み上げた。「座談」は生中継の形式よりは、一種の言葉に対する応答の形式を取りたいと思う。座談の場で行き交った言葉をおもむくまま取捨選択するという意味でなく、行き交った言葉をいくつかのテーマを中心に集め、整理し、その「意味」を抱きしめ考察する形式によりかき集める方式を採った。そのようにして以下のように七つほどのテーマにより言葉を手繰り寄せた。手繰り寄せたテーマは各座談の冒頭に要約し説明を提示する形で整理した。これといった見返りもない座談に参席してくださった全ての方に感謝をささげる。

座談の具体的内容は『文化/科学』八二号(二○一五年五月)を参照。 　

翻訳：田島哲夫

소수화에서 흐름의 재구축으로

: ‘인문 장치를 발명하자’ 좌담 연재를 시작하며^[각주:4]

권명아(동아대학교 국어국문학과 교수)

♣♣♣

  2015년 5월 현재 정부의 대학 구조조정으로 전국적으로 대입 정원(4년제 대학)이 1만7천 540명이 줄어들 예정이다. 이중 비수도권 대학이 85.4%를 차지하고 수도권 대학은 14.6%만 할당되었다. 부산 지역 15개 4년제 대학의 2017학년도 총 입학 정원은 2014학년보다 2천 853명 줄어들 예정이다. 감소하는 정원 규모는 올해 경성대의 입학정원(2천 920명)과 비슷한 수준이다. ^[각주:5]이른바 학령인구 감소로 인한 대학 정원 미달 사태에 대비한 대학 구조조정은 지역대학을 희생양 삼아 진행되었다. 결국, 대학 구조조정은 근본적으로 지역 차별과 수도권 중심주의를 더욱 가속할 뿐만 아니라, 학벌주의와 수도권 중심주의의 밀착 관계 역시 심화시킬 것이 뻔하다.

  국가 기구에 의해 강제적으로 진행된 대학 구조조정은 학벌 위계와 지역 차별, 그리고 대학에 투여된 거대 자본의 이익을 중심으로 진행되었다. 대학 관계자들은 지역 차별과 학벌주의에 대해서는 침묵하더라도 국가 기구에 의해 강제된 구조조정에 대해서는 ‘공통의’ 목소리를 내기도 한다. 그러나 지역차별과 학벌주의에 침묵하는 ‘공통의’ 목소리가 과연 공통적인 것이 될 수 있을까. 구조조정에 대한 분노와 비난의 목소리가 격렬함에도 무엇인가 공허함을 느끼게 되는 것은 이러한 공통적인 것의 결여에서 비롯된다. 그러나 동시에 대학구조 조정이라는 사태는 역설적으로 대학, 혹은 학문 제도 안에서 실제 어떤 차별과 환원 불가능한 차이들이 존재했는지를 노골적으로 대면하게 하였다. 그렇다. 우리는 대학구조 조정이라는 국가 개입의 사태를 통해 국가의 폭력성만이 아니라, 사실은 ‘우리’ 안의 차별과 차이들을 대면해야만 한다. 국가의 폭력성과 신자유주의 체제의 문제를 지적하는 논의가 공허하게 들리는 것은 바로 이러한 내부적 문제를 회피하고 있기 때문이기도 하다.

  그리고 이러한 내부적 차별과 차이들은 단지 지역과 수도권의 문제에 국한하지 않는다. 이번 좌담에서도 나타나듯이 젠더, 이주성^[각주:6], 전공 영역, 제도 학문에 대한 입장 취함 등 더 조밀한 차이의 선들이 대학과 학문 제도 내부를 가로지르며 차별/배제의 선을 구획한다. 물론 젠더, 지역, 이주성과 전공 영역 등이 모두 차별의 표지로만 작동하는 것은 아니다. 물론 어떤 문제에 대해서도 이론과 지식이 현실의 모든 차이를 다룰 수는 없다. 그런 점에서 지식과 이론은 현실의 세부를 다루는 데에 한계를 지닌다. 물론 지식과 이론은 현실의 세부에 다다르기 위한 다른 방법을 지니고 있다. 하지만 그 ‘다름’을 종종 망각하고 이론의 전일적 힘을 자만하기 쉬운 것이 이론의 함정이기도 하다. 지식의 영역 내에서 현장기술지나 좌담, 인터뷰, 필드워크 등 현실의 세부와 차이를 다루기 위한 다양한 방법론 또한 모색되어 왔다. ‘좌담’이라는 명칭을 걸고 있지만, 이 기획은 지식의 방법이 다루기 어려운 어떤 현실의 세부와 차이들을 만나고자 하는 시도이다. 하여 대상에 대한 객관적 분석과 종합적 판단을 중심으로 하는 글쓰기와는 다소 다른 형식을 시도해보고자 한다.

  대학 구조조정이나 학문의 위기에 대해 다들 격앙된 목소리를 높이지만, 막상 만나서 ‘함께’ 나눌 말이 없다. 각자 자신의 문제가 너무나 힘겹고 가장 어려운 문제이기에 만나서는 자신의 처지에 대한 ‘신변 비관형’의 푸념만 늘어놓고 돌아가게 된다. 이런 이야기를 길게 나눈 후, 집으로 돌아가 괜한 말을 늘어놓은 것 같아 자조적이고 우울한 상태에 빠진 경험을 누구나 갖고 있을 것이다. 그래서 애써 말을 삼키거나, 침묵할 뿐 우리는 누구도 자신의 위치와 경험에 대해, 그 삶의 현실성에 대해 말을 나누지 못한다. 남는 것은 부끄러움이나 치욕, 그리고 환멸뿐이다. 우리는 대학제도와 학문장에서 자신이 처한 위치와 경험에 대해 말을 할 때 이런 형식의 담화 관습과 정서를 맴돌게 될 뿐이다. 그래서 만나서 신변을 비관하는 말들을 나누면서, 그 말들과 입장과 정서의 현실성을 다시, 매번 확인하는 일이 필요하다. 둘러앉아 신변을 비관하고 대학 제도와 학문장에서의 자신의 처신(몸 둘 바 혹은 subject positioning)을 토로하면서 간신히, 거기서 어떤 실마리를 찾아내게 될지도 모른다. 그리고 그런 실마리를 부여잡고 우리는 환멸과 자조의 흐름을 끊고, 다른 흐름으로 서로 이어질 수 있을 것이다.

  이번 좌담에서도 논의된 것처럼 이 좌담은 대학의 안과 밖이라는 고정된 경계가 아니라, 그 사이를 흐르는 다양한 흐름들과 조밀한 차이들을 만나고 찾아나가는 실험이 되고자 한다. 그런 실험을 통해서 기존의 대학 제도를 비판적으로 돌파한 대학 바깥의 여러 실험들을 이어가면서도, 안과 바깥의 배타적 경계 설정과는 다른 방식으로 ‘대안적 제도’를 구성하는 것을 목표로 삼고자 한다.

  ‘인문 장치를 발명하자’는 그런 자리가 되고 싶다. 이미 한번은 실패했고, 두 번째에 겨우 말을 건져내었다. ‘좌담’은 생중계의 형식보다는 일종의 말들에 대한 응답의 형식을 취하려고 한다. 좌담 자리에서의 오고 간 말들을 마음대로 취사선택한다는 의미가 아니라, 오고 간 말들을 몇 가지 주제를 중심으로 모으고 정리하여, 그 ‘의미’를 보듬고 살피는 형식으로 그러모으는 방식을 취했다. 그렇게 해서 7개 정도의 주제로 말을 보듬었다. 보듬은 주제는 각 좌담의 앞부분에 요약하고 설명을 제시하는 식으로 정리하였다. 별다른 보상도 없는 좌담에 참여해주신 모든 분들에게 감사드린다.